こんにちは。
神奈川・相模原の里山で自然農を営む「すどう農園」です。
「自給のための自然農を学ぶ・さとやま農学校2023」も、9月に入って秋モードです。
元気のよいカラシ菜の陰で夏の直射を凌いでいたブロッコリも、今こうして草を取り、スッキリとしました。
7月の日照りで夏野菜の育ちが遅れていたのですが、ここにきて盛り返してきました。雨さえあれば、あとは年々蓄えた自然農の地力でぐうっと野菜は元気に育つのでしょう。ごく当たり前のことを、いまさらながらに感じました。
畑に生えてくる草を刈り、あるいは里山の落ち葉を踏込み、それをミミズや虫や微生物が分解して土に還す。その循環の積み重ねが蓄えになるのです。「肥料を入れなければ土の栄養がゼロになるじゃないか」という農家さんがいます。有機農業の方でも、時にそう言いますが、間違いです。空気中の二酸化炭素と水、それが有機物という形で太陽のエネルギーをパックしているわけです。太陽光は雨の日でも毎日降り注ぎますから、常にインプットされているわけです。森に肥料を上げる人はいませんが、何百年でも永遠に植物が育つのは、そういう理由によるものです。
そして秋冬の支度は、残暑のなかを早めに仕込んでいきます。日中は確かに暑いですが、夕方から朝まではずいぶん涼しくなりました。土を剥き出しにしないようにして極端な地温の上昇を防ぎながら種まきを進めます。多分この先も台風の頻発や天候の急変もあることでしょうから、できることは進めていくのがいいですね。
気が付けば農学校も、今年のスケジュールは4分の3を終えました。暑い夏を含めても早いものです。受講生の皆さんも、ここまでくると、さすがに作業が手慣れた様子です。なんといっても繰り返して身体で覚えるのが一番です。今日の講座の様子を以下、フォトギャラリーでご紹介します。写真をクリックするとキャプションが出ます。
そして今月から「さとやま農学校2023秋のショートコース」も始まります(ほんのわずかに参加枠が空いています)。
固定種のタネもいろいろ準備しながら、空を眺めています。
このところ、良い感じで雨も繰り返していて、今日もたっぷりと降り注いでいます。この雨が大地の滋養になるのです。
心配なのは、ここ相模原も含めての水害、土砂災害です。これは天災というよりも、むしろ私たち人間による非合理な自然の加工によるものが大きいようです。先ほども偶然、ある地方のSNSで土砂崩れの様子を投稿してあったのを見ましたが、山の斜面に作られた林道の、その真下をえぐるように土砂崩れがありました。そして、道路の真上には案の定、砂防用の堤防があります。あきらかに、これは砂防用という名目が逆に仇になっての人災です。このあたりは、来る24日の「街ではじめる大地の再生」で詳しく考えたいと思います。全国の現場を飛び回る藤井麻紀子さん(大地の再生・関東甲信越地区)のリアルなお話と、私たち市民が、こうした状況に対してどこから手をつければいいか、とても具体的なお話です。マッキーこと麻紀子さんはもともとヨガの先生でもあり、感性の豊かな方です。気さくなお人柄も素敵ですよ。是非おいでください。