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大地の再生@藤野

 

こんにちは。

神奈川・相模原の里山で自然農を営む「すどう農園」です。

4月24日は、お隣の藤野にて「大地の再生」の講座があり、仕事の合間を縫って午前中だけ参加させていただきました。
二年ぶりにお会いしたマッキーこと藤井真紀子さん、今や全国各地を「大地の再生」の講師として飛び回る超多忙の方です。
さとやま農学校」の修了生の皆さんも、全国各地で「大地の再生」に取り組んでいるので、マッキーさんの出張講座のお世話になっている方も多いようです。「大地の再生」そのものについては、ただいま全国で上映中の映画「杜人」や農文協の本「大地の再生実践マニュアル」に詳しいので、そちらを参照ください。

大地の再生@藤野
「気穴」は、大地の再生の基本形です@藤野

 

長年の過剰な開発で、日本列島は山から海の隅々までが疲弊しています。気候変動が人為の結果とすれば、その影響を受けて瓦解する地上もまた人為によるものです。人間の活動で気候が変わり、人間の活動で大地も変わった。
「大地の再生」は、マクロやミクロの目線を交えながら水や空気の流れを読み、滞っている流れを見て取り、それに対して様々な手法で文字通り「大地を再生」させていくもの…以上は「すどう農園」の解釈ですが…そのために重機を使うこともあるけれど、30センチほどのマイナスドライバーと小枝や炭などで「気穴」を開ける手法もあります。詳しい手法は本に譲りますが、これがいま全国で燎原の炎のように広がっているわけです。手順さえ踏めば子供でも開けられる小さな穴が大地を蘇らせることができるというのは驚きでもあり、自分の手がそのまま大地に繋がっていく拠り所にもなりますね。拠り所のないままに、不全・無力の感覚に沈みがちな現代人には、これがとても大事。自分の手でできることがあるのだと目覚めることから、固くこわばっていた地面に血の気がさしてくる様子を目で見て確信すること。
今回の現場は自宅からすぐ近くなので、これからも折々に通って手を添えて、変化していく様子を見届けたいと思っています。もちろん農園でも実践していきます。

 

大地の再生@藤野
気穴の素材は現場にあるものを使うのが原則
大地の再生@藤野
水脈に沿って溝を切り、逆側に気穴を点々と穿つ@藤野

斜面からの水が集まってくる谷筋に水脈を整える作業。これも勉強になりました。間違って記述するといけないので、細かくは書きません。なによりも「すどう農園」で実践していきたいです。こうしてブログを書いていても、早く明日になってまた土に触りたい・・・毎日毎日こればかりです。日暮れて仕事が終われば、なによりも明日の仕事が楽しみ。

大地の再生@藤野
元気のない椿を見上げる。地面がガチガチ@藤野
大地の再生@藤野
ツバキらしくないツバキの葉@藤野
大地の再生@藤野
おそらくはムクの樹。まるで葉のない、枯れた様子@藤野
大地の再生@藤野
ムクの樹の根元はコンクリートのよう@藤野
大地の再生@藤野
さりげなく周囲と調和した気穴@藤野
大地の再生@藤野
地形や周囲の樹の様子から地下の水の流れや滞りを読む@藤野

 

久しぶりにマッキーさんにお会いして、自然農の話にもなり、今度は「すどう農園」にお越しいただくことになりました。
ワークショップではなくて、こちらの自然農の現場をご覧いただく趣向です。
大地の再生やアグロフォレストリーの考え、手法を織り込んで自律する場所をつくり、未来の人たちに手渡すのが、この先の私の使命です。皆さんご一緒にいかがですか?