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春への準備あれこれ

 

こんにちは。
神奈川・相模原の里山で自然農を営む「すどう農園」です。

 

慌ただしい空を仰いで、春の準備に明け暮れています。
朝方は冷え込んでも昼は暖かいものだから、その時間帯にギュッと集中して作業。終わるとぐったり疲れるので、車中で10分の仮眠をとってから帰ります。この仮眠が気持ち良いんです。昼下がりの電車でウトウトするのとよく似ていますね。ただし乗り過ごす心配がないだけ安心してしまって、10分だけ仮眠のつもりが、30分以上眠ってしまうこともあります。こんな毎日が、これから梅雨入りまで続きます。

 

この春は日本ミツバチの巣箱を設置したこともあり、これまで手薄になっていた農園の隅々まで整備が進みました。これは大切なことです。本来の里山らしいサッパリとしたアクセントが付いてきます。人が

手を入れることでできあがる場の空気感は、一種の「結界(けっかい)」みたいなオーラを出しています。イノシシやシカにしても、見晴らしがよくなるぶん近寄りがたくなる。「何か雰囲気が変わってしまったな」という警戒心を与えることでしょう。
今まで笹が藪になって空気が澱んでいた空間に風が通りだす、それにつれて大地にも気の脈が通い出す。そんな気配を感じます。大地と観応しあうことができるのが、里山の素晴らしいところです。何十年通っても新鮮な朝。

 

ドラム缶で里山の竹炭を焼く@すどう農園
ドラム缶で里山の竹炭を焼く@すどう農園

 

もう何回目になるでしょうか。竹炭もひたすら焼きまくっています。この二重ドラム缶方式は、一般的な野焼きと違って、炎が延焼していかないのが何より安心です。もちろん油断は大敵ですから、しかるべき安全措置はとっています。伐ったばかりの青い竹も、古くなった竹も、炭になれば皆同じ。燃焼の時に発生する二酸化炭素以外は、こうして炭になって炭素分が大地に固定されます。しいて言えば、竹をナタで割る手間がかかります。このプロセスだけは、もうちょっと改善したいものです。

 

日本ミツバチとキンリョウヘン@すどう農園
日本ミツバチとキンリョウヘン@すどう農園

 

日本ミツバチの巣箱の設置はこれで8か所目になりました。大きなコナラがたっぷり落ち葉を敷き詰めて、気持ちよさそうな木陰を広げているその下です。篠だけが凄かったので刈払い、古畳を敷いて竹を抑えました。なんだか野点のお茶会ができそうですね。巣箱の手前にあるのは日本ミツバチを匂いで引寄せてくれるキンリョウヘンです。日本ミツバチが匂いにひかれて飛んできて、その結果キンリョウヘンの花が受粉してしまうと匂いが出なくなるので、防虫ネットをかぶせています。

 

春先の育苗@さとやま農学校・すどう農園
春先の育苗@さとやま農学校・すどう農園

 

新月の「さとやま農学校・プレ講座」でまいた種も間引きの段階です。
大きく育った時の様子をイメージしながら、ていねいに。

 

 

「さとやま農学校」の畑も静かに開講を待っています。自然農の畑はトラクターで整地するわけではなく、乱れた畝があれば手作業で整える程度です。春の花を増やしたいので、花の苗を通路に植えこみました。こういうちょっとした作業も、春を待つ季節ならではの楽しみです。