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日本ミツバチの重箱式巣箱をつくる

 

こんにちは。

神奈川の里山で自然農を営む「すどう農園」です。

「自給のための農業体験教室・さとやま農学校」の卒業生の皆さんと日本ミツバチの巣箱をつくりました。
まず午前中は2日前に手を入れた篠竹の荒廃地を、さらに手を入れました。1時間ほど集中した作業で、かなり落ち着いてきました。さすが一年間「さとやま農学校」に通うと、野菜作りでない里山作業も手際よいものです。ここも巣箱を置く予定です。

 

日本ミツバチの巣箱はいろいろありますが、今回はいわゆる「重箱式」と呼ばれる形式を採用しました。「重箱式」の巣箱は、初心者でもシンプルでつくりやすく、将来的に、日本ミツバチが増えたらさらに重箱のように段を重ねていけます。今回は「すどう農園」のすぐご近所に作業場がある「主水(もんど)工務店」の長谷川さんに初めの相談からお願いをしました。すどう農園と長谷川さんとは古いご縁で、かつて「醗酵の郷つくい」という場で麹蓋づくりのワークショップをお願いしたことがあります。そもそも九州で在来軸組み工法つまり釘を使わずに、さらに製材もしない丸太を、ほぞだけで組んでいく宮大工の修行をされていた方です。そうして昨年は渋谷の松濤の公園で隈研吾さんが設計したトイレの内側の施工も手掛けられています。
 この日の作業は、前もって長谷川さんが切り出してくださった板を、インパクトドライバーで留めて組み立てる工程だけです。しかし、製作戸数が10個あります!これはなかなかの作業量でした。一人で準備をしてくださった長谷川さんはもっと大変だったはずです。本当に感謝しかありません。

日本ミツバチの巣箱の素材はスギとサワラです。厚みが36ミリの、相当に分厚い材です。この表面にミツロウを塗るなどして日本ミツバチが来やすいように整えていきます。あるいはキンリョウヘンなどのラン科の植物を巣箱のそばに配置して日本ミツバチを誘引することもあります(実はキンリョウヘンも購入しました)。キンリョウヘンの出す匂い物質が日本ミツバチにとってはフェロモンによく似ているのだそうです。キンリョウヘンとしても、虫を誘うためにそうした匂いを出すのでしょう。

年輪を読みながら表裏を間違えないように決めていきます。

だいぶ寒くなってきた頃に10個完成しました!
これを一週間後に、またみんなで農園の各地に設置します。
どうか日本ミツバチが入ってきてくれますように!

4月からの講座「さとやま草木譜・新緑コース」では、ミツバチも含めていろいろな昆虫も呼んでくれる植物を育てていきます。野菜や果樹だけを育てるのでなく、多様な命があふれる世界を創ることの豊かさを新緑の中で味わってください。下のボタンからお申し込みできます。