今日もMORIMOさんに軽トラで3往復して火を焚くための端材を貰ってきました。
かれこれ何往復したでしょうか。
「すどう農園」では膨大に火を焚きます。焚き火・かまど・石窯・炭焼・・・そして作るものは、おにぎり、ナーン、タンドリーチキン、ピザ、おでん、餅つき、焼き芋、ほうとう、ケバブと闇市のように多様です。
まあこれだけ日常的に火を焚いている農園は全国でも珍しいでしょう。まして首都圏では稀有かつ貴重な場所と自負しています。本来はこれが普通のはずですが。
MORIMOさんは、相模原市内の木を活かすために作られた法人だそうです。市内の小学校の机の天板も、今フル活動でつくっているそう。相模原市は小学校の数が多いので、数年前から少しづつ取り替えています。かなり大変な仕事。けれども無垢の木の肌触り、香りは人間にとって掛け替えのないものです。頑張ってください。
そして、こちらの工場で汗をかいている佐藤恵太さんは、私と同じ東葛飾高校の卒業生と最近になって知った。恵太さんは画家なので、美術のY先生には共々お世話になったわけです。美術室にモデルさんを招いてヌードの習作などなさっていた、自由な学校の自由な先生でした。懐かしいね。
軽トラのスタッドレスタイヤがへたるほど、ナラ材は重い。
それだけよく燃えてくれます。ナラはそもそも薪炭材の代表選手だけれけど、素人が山から曳いて来るのは無理です。そして地域には薪ストーブユーザが多いのに、こうした端材は引き取り手がいないのは何故?いまやMORIMOさんのヤードは目一杯です。樹は手入れをするほど、その副産物~剪定枝、落ち葉、チップ、おが屑etcがじつに体積を取るのです。相模原市内にも街路樹の剪定チップヤードがあって、ここも置き場所がなくなって大変な状況でした。
この貴重な端材を、自分で短く切って使うくらいの手間はないものでしょうか?これは電動の丸鋸で切れますよ。それでも無理なら端材を切って届ける小商いもあって良いね。「我が家の100万円の薪ストーブに不揃いの材は似合わない」などとおっしゃらず振り向いて欲しい。同じ農産物でも、マグロや和牛なら部位の隅々まで窮め尽くす方々が、こと木材になると刺し身のような一部だけ使って、残りの中落ちやテール相当には見向きもしないというのが、森林文化の貧困退廃、そういうことではないでしょうか?できる範囲で地域の資源を活かす。森は伐って育てるものです。写真の大径木には、狭い市街地でプロが苦心惨憺伐ったものもあります。せめてその循環に参加しようではないですか。ちなみに世間の大勢でいえば、原油の高騰で薪兼用のボイラーは売り切れ状態ですね。よい傾向です。
それで我が農園も、燃やすだけではなくて、その先を考えています。地域の資源は、適切な規模の人数で小さく回すのがコツと思う。森で火を囲んで人類は生き延びてきました。ずいぶん火を忘れた私たちの、そろそろ原点回帰の時代と思う。地球がどうこうと大きな物語の前に、まずは小さく火を焚く暮らしを目指そうという話。