和綿の収穫@さとやま農学校。
今年は岸田紀子さんの水先案内で、農学校の有志の皆さんによる「和綿サークル」が猛暑も長雨も乗り越えて和綿の栽培をここまでつづけてくださいました。初霜も降りたところで、これからは手仕事モードにだんだんシフトしていくようです。衣食住の自給を考えるときに、いちばん大変なのは衣の分野と思います。野菜のように収穫したらすぐに利用できるものではない。その後に膨大な作業があるわけですね。上着一つ綿から作るまでにどれほどの手間がかかるか、考えると気が遠くなる。古代から衣類を税として物納させた事情は、こうして畑を育てるだけでも垣間見えるようです。あるいはかつてのインド独立にあたって、マハトマ・ガンジーが糸車を自ら回してみせながら「独立のための行進にはそれぞれが自分で織った服を着て参加しよう」と呼びかけたことも象徴的です。当時のインドの人達は、男女ともに自分の服を織るほどの手作業ができたということなのでしょうね。
こんな風に、藍や綿などの工芸作物もそれぞれに奥深い世界があって、植物の種類も膨大にあって、つまり人生が何百年あっても究めきれないものですね。農学部の学生時代から民俗植物学に興味があって、それがいまこうして実践していける様になったこと、本当に嬉しく思います。来年も「さとやま草木譜」とあわせて、更に枝葉を広げて行く予定です。どうぞ広大深遠な植物世界をご一緒しましょう。
無農薬の野菜づくりを学び、そして手を動かす世界の愉しさを
「自給のための野菜づくり教室・さとやま農学校」の現地説明会は今月いっぱい開催します。
年が明けて1月以降は寒いので説明会はありませんが、説明会に参加しなくても本講座へのお申し込みはできます。
3月からの本講座に先立って、1月からは希望者によるプレ講座&動画配信もあります。