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さとやま農学校5月14日

こんにちは。

神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。

「自給のための無農薬の野菜づくり教室・さとやま農学校」も佳境に入ってきました。
種まきも定植も草取りも収穫も支柱立ても、あれこれが同時並行の季節です。毎日が新しい学びであることは私たち農家にとっても同じです。とりわけ昨今は気候の変化もあり、何が起きても不思議ではないほどの空模様とにらめっこ。でも、それはそれで生きるための五感を磨く機会と思っています。

さとやま農学校の魅力は、色々な方がお互いにクロスオーバーして、またそこから新しい動きが枝葉を伸ばすことです。本講座では自然農の野菜づくりに集中しますが、それ以外にも上の写真のように和綿の栽培から紡ぎまでを自主企画で進めてくださる岸田紀子さん(5月15日はヨモギオイルづくりの体験講座もコーディネイトしてくださいます)。その他、本当に色々なバックグラウンドの方々が自在に繋がり合って学び合っています。コロナで大変な思いを下反動でしょうか、自発的な動きがとても活発になってきたようで、そのことは別の場所で講座を開催されている方も同じような感想をお持ちでした。

いつものようにジャーマンカモミールも満開ですが、こちらは卒業生の皆さんが苗を作って植えてくださったもの。これだけ咲くと壮観です。ジャーマンカモミールのお茶を淹れなくても、花の香りに浸るだけでもうっとりとします。じっさい、これほど咲くと花を摘むだけでも大変なのですね。

3月に蒔いた野菜の収穫。コマツナ、シュンギク、コカブ、ミズナ。収穫の後にはまたすぐ種をまきます。自然農の野菜づくりでは畝をずうっと使い続けます。そうして畝もまた育っていくので、収穫の後にトラクターをかけて整地することはありません。ただし、イネ科を中心とした雑草も出てきますからそのあたりの出方を伺って育てるのが初夏から梅雨にかけての基本です。春のように種をまけば無事に育つというものではありません。

自然農の原則で「草を敵としない」というのがあります。シンプルな文章ですが、奥が深い。ここのところはとにかく畑の草と野菜に教わります。「敵としない」とはどういうことなのか。誤解されることが多いのですが、草をほったらかしにすることではありません。本当にケースバイケースなのですが、基本的な原理原則があります。さとやま農学校では毎回のように、そこの基本形をおさらいします。これは、畑で体を動かしながら、野菜や草から学ぶ以外にありません。オンラインでは無理です。

講座の後は「みんな食堂」へ出荷する野菜の収穫です。ウルイ(オオバギボウシ)が元気なので、こちらも入れました。紫の花も咲き出して清楚な佇まいにホッとします。