こんにちは。
神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。
「自然農を学ぶ農業体験・さとやま農学校」の畑も、このところの雨で草が伸びてきました。
自然農を続けると、年々草の勢いが強くなってきます。
英語のSpringとはよく言ったもので、本当に地面から草が、イノチが、跳ね上がって来るようです。
逆に、春先の草の雰囲気を見れば、その畑の状態もおおよそわかります。
人間社会に例えれば、昔ながらの商店街が賑やかに並んだ感じでしょうか。それぞれお互いに別の店同士が長い時間をかけて醸してきた秩序、場の空気がありますね。あんな感じに、どこかホッと落ち着ける空気があるのです。植物と人間の合いの手があわさった感じです。この空気感は、急に畑を訪れてもわからないものですが、通っていると五感に通じてきます。
もちろん草を育てるのが自然農の目的ではありません。あくまでも野菜を採る場所として畑はあります。そこを間違える人も中にはいるのですが、本やメディアから頭で農の世界に入るとそうなります。
そこで、草の種類や伸びてきたタイミングを察して、最適な作業をします。この「最適」というのが時給の場合にはキーワードです。なにしろ、毎日畑に通えるような羨ましい人は滅多にいませんからね。たとえベランダのプランター栽培だって、ちょっと数日目を離してしまうことはあるものです。私も都会暮らしのときはそんな経験をしました。
年度替わりの忙しい最中に、気がついたら草だらけのとんでもない畑になっていた、ということも想定しなければいけません。
そして慌てているとケガもしがちです。いきなり鎌を振り回してケガでもしたら畑仕事がまるごと嫌になるかもしれません。そんなことのないように「さとやま農学校」では、独特の鎌の使い方をします。ケガをしないように、そして初心者の小さな力でも無理なくできる草刈りです。そんな基本をゆっくりやりながら身体を慣らして、初夏を迎えます。