こんにちは。
神奈川・相模原の里山(相模湖)で自然農を営む「すどう農園」です。
春の種まきの季節です。
コマツナなどは露地に直まきします。少しづつ日程をずらし、アブラナ科同士でなく他の科と組合わせての種まきです。一方でハウスでの育苗も平行します。レタスなどはできるだけ早めにつくって暑くなる前に食べてしまいたいので、育苗をしてから植え付けます。ハーブ類の膨大な種まきもあり、夏野菜の仕込みも控えています。急いで前がかりになると寒の戻りでやられることもあり、今日のような春の嵐に出たばかりの芽がくじかれることもあります。だから、少しづつタイミングをずらしたほうが良いのです。
野菜の種を蒔く傍から草の草も芽生えています。何も生えていないように見えても、軽く指で土の表面をサクサクと動かせば、小さな芽が地下にスタンバイしているのが見えます。かわいそうですが、これはもう指で撹乱して土に埋めてしまいます。草を敵としない、というのはよく自然農で言われることですが、ことさらな深情けも禁物です。この当たりは春の草の勢いを甘く見てはいけません。冷たい雨でも、ぐうっとエネルギーを吸って、一晩で急に伸びるものなのです。
レタスの芽も可愛いですね。春のレタスを直まきするのは草に負けやすいので育苗トレイで育てたものを定植します。一回ポットにあけてワンクション置いてから定植する場合もありますが、そのへんは天気などとの様子を見て判断します。
ジャガイモの植え付けも始まりました。
去年と同様の現象ですが、種ジャガイモがすでに店頭にありません。
北海道の種ジャガイモが気候変動で壊滅的な打撃を受けてのことだそうです。おそらくこうした現象は今後も続くことでしょう。それを見込んで昨年のうちに買い込んでおいた種ジャガイモは数種類あります。夏にまた植え付けのできる「アンデスレッド」のような品種もあるので、これをまた秋ジャガイモとして収穫し、質の良いものを来年の種ジャガイモとして残します。このような種ジャガイモで残せる品種は限りがあります。とりわけ北海道のものは休眠性の違いから秋ジャガイモで育てるのが難しいのです。今植え付けたジャガイモが夏の休眠のまま来年まで健全な状態でいてくれたらいいのですが、それも今後の課題です。