センダグサとミツバチ

こんにちは。

神奈川で自然農を営む「すどう農園」です

すっかり冷え込む冬の気配。
今年は雨が多かったので、紅葉かな・・・と思える山の顔は、すでに枯葉色になり。でも、これもまた心穏やかになるものです。都会から出てきた数十年前は、冬がずいぶん寒く感じたものでしたが、今はこのスッキリとした空気感の到来がたまらなく好きです。
畑の隅には、あの鬱陶しいセンダグサが種をつけ始めました。秋になると、他の草の間から突然物凄い素早さですうっと茎を伸ばして来ます。一瞬の隙をついて前線に駆け上がるサッカーの選手みたいな不意打ちのスピード。
センダグサの花が種に変わると、いわゆる「ひっつき虫」というやつですね。非常にたちが悪い。毛糸の帽子や作業着のマジックテープなど、あらゆるところについてきます。襟元に入ったりするとチクチク痛い。
そんな厄介者ですが、残った花を見ると、今日のような暖かい日和に出てきたハチたちが名残惜しげに次々と飛んできます。既に他の花があらかた散った里山で、貴重な花なのです。そう思うとセンダグサさえも愛しい。と、思いながらも農家の手は、無意識にセンダグサを引き抜いていくのです。これを焚き火にすると種がパチパチはぜる音がして、このパチパチ音を聞くと冬だなあと思うこの頃。