· 

冬ごもりの畑@街で自然農・世田谷ものづくり学校

冬ごもりの季節です。やっとそんな気配になってきました。
 

こんにちは。

 

神奈川・相模原(相模湖)で自然栽培の野菜やハーブを育てながら野菜作りの農業学校を開催している「すどう農園」です。

 

街で自然農@世田谷ものづくり学校」は来月で千秋楽を迎えます。月一回の講座の巡りは早いものです。じっくり馴染んできた皆さんの空気。時間をかけてお付き合いすることの大事さを感じます。

 

畑の枯れ枝と落葉で巣ごもりの準備。ナンキンハゼの彩り。
この形は思い出深いのです。
20年以上前、東京から藤野町(いまの相模原市)に越してきたばかりの頃に町のアート事業を手伝いました。アーティストのニルス・ウドを招いて葛原(とづらはら)神社の一角に、竹で巨大な巣をつくったのです。それが心象風景に残っていて、その後も折々に巣の形に出会ってきました。その場にある素材で巣を造形する流儀は鳥や虫と同じ。人類学者のレヴィ・ストロースが「ブリコラージュ」と名付けた作法です。そしていずれ土に還っていく束の間のひとときに、なにがしかのものを孵卵し、揺籃していきます。その時間に寄り添う私たちもまた、いずれ土に還るエフェメラルなお互い様として生きています。

無農薬栽培のサツマイモの収穫@街で自然農・世田谷ものづくり学校
無農薬栽培のサツマイモの収穫@街で自然農・世田谷ものづくり学校

甘味の醗酵食「みき」を醸す

ミドリノ石田紀佳さんのご指導で、5月に定植したサツマイモを掘り、そのイモを擦りおろして醗酵させる「みき」をつくりました。芋の醗酵は、たとえば南太平洋にも「ポイ」というサトイモを醗酵させるものもあるそうですね。温暖な地方での醗酵食は、保存食というよりはすぐに食するものとして利用されるようです。そうでないと酢酸発酵が過剰に進んでしまうので、その酢酸発酵のタイミングを見計らうのがコツなのでしょう。そういえばフィリピンのヤシ酒も朝から飲まないと昼にはお酢になってしまったものでした。麹にしても、九州以南の麹は本州のアスペルギルス・オリゼではなくてアスペルギルス・アワモリがメインになります。高温に強くて酸にも強い。気候風土に適した麹と聞いています。

甘味の醗酵食「みき」を仕込む@街で自然農・世田谷ものづくり学校
甘味の醗酵食「みき」を仕込む@街で自然農・世田谷ものづくり学校

来年も「街で自然農」を開催します。親子で参加できる「プランター栽培編」は4月3日(土)と5月5日です。詳細が決まり次第に正式に告知します。月一回のレギュラーコースも企画中です。講座の告知メールをご希望の方は下のフォームから「街で自然農の告知を希望」と書いて送信してください。お楽しみに。

メモ: * は入力必須項目です