こんにちは。
神奈川・相模原(相模湖)で自然栽培の野菜やハーブを育てながら農的暮らしの講座を開催している「すどう農園」です。
9月になるとキク科の花が一斉に咲き始めます。昆虫たちにとっては貴重な花。キク科は虫媒花でなく風で花粉を飛ばす風媒花なので、蜜というよりもたんぱく源として花粉を食べるのでしょう。
キクイモ(フランス語でトピナンブール)は何度か紹介していますが、可食部のイモはイヌリンという多糖類なので、食べてもカロリーにはなりません。コンニャクのグルコマンナンと同じです。チップ状態に揚げたり、ジャガイモやカブとあわせてポタジュにしたり、様々に楽しめる食材です。糖尿病で糖質制限をされている方々からも問い合わせが増えてきました。しいて言えば、でこぼこしたイモを洗うのが手間がかかりますが、歯ブラシなどで磨いてあげればいいでしょう。
「自給のための無農薬野菜作り教室・さとやま農学校」でもキクイモは子供でも簡単に掘れる人気者。その場で焚火で焼いてホクホク食べても美味しいものです。
そしてキクイモの地上部は3mにもなろうかというほどに伸びます。オオブタクサと同じキク科ならではの伸び方ですね。それゆえに外来危険種にも指定されています。川原や線路わきなどでも秋に黄色い花を見かけます。私たち自然栽培の畑では、これを借り倒したものが大事な土づくりの有機素材になります。借り倒した茎葉を畑の畝間の通路に敷いておくだけです。一冬かけて土に還っていきます。
畑に多様性を与えるのはとても大事なことですが、一口に多様性と言っても何をどうすればいいのか迷うことでしょう。基本的には、イネ科、マメ科、キク科、アブラナ科の4種類を骨格に育てていくのがいいです、そのあたりの具体的な部分は「さとやま農学校」でじっくり学べます。野菜作りは個々の栽培だけを学ぶというものではありません。たとえプランター栽培でもそれは同じです。他者とのかかわりの中で生きているものですから単に「トマトの育て方」というようなモノカルチャー的発想では本当の面白さは見えてこないものです。
「さとやま農学校2021説明会」は11月から始まります。すでに満席になった日もありますので、お早めにお申込みください。3月からの畑での実習に先駆けて1月からオンラインでの講座があります。詳しくは下のフォームからリンクできます。