こんにちは。
神奈川・相模原(相模湖)で自然栽培の野菜やハーブを育てながら農的暮らしの講座を開催している「すどう農園」です。
「無農薬栽培の野菜づくり教室・さとやま農学校」でのキクイモの様子です。だいぶ背丈が伸びてきました。そろそろ花芽がついて、来月になればキク科の黄色い花が咲き始めるでしょう。キクイモはイモでも増えるし、種を飛ばしても増えるので両刀使いの作戦で増えてきます。環境的には危険外来種に指定されています。確かに競争力はあのセイタカアワダチソウを時に上回るのではないでしょうか。オオブタクサにも近い獰猛さを感じます。
キクイモ自体も美味しいですし、人間には消化吸収されないので腸の掃除もしてくれる作物です。その点はコンニャクと同じです。それ以外にもこうしたキク科にはいくつかメリットがあります。一つはこうした背丈の競争力で他の雑草を抑えること。下の写真が良く語っています。奥のキクイモは一度刈ったあとに再生してきたものですが、手前はキクイモがないのでカヤツリグサやヤブガラシなどの小さな雑草が無秩序に育っています。しかもこうした小さな草は刈っても大した量の有機物になりません。つまり緑肥としては貢献度が低い。そこへ行くとキクイモはこれだけの重量ですから、刈り倒せば相当のものになります。オオブタクサとその点はよく似ています。同じキク科のヒマワリも緑肥としての効果はありますが、増やしやすいのはキクイモの方です。まあ、危険外来生物に指定されるほどですから増やしやすいというよりは勝手に増えて近隣一帯を浸食していきます、
キクイモだけでなくキク科全体に言える貢献度のもう一つは根が太りやすいので、土を耕してくれます。代表選手がゴボウでありタンポポです。太い根を深く伸ばすので、地上部をギリギリまで借り倒せばカブ全体が枯れて根も腐って土に還ります。そのあとは根穴が空洞になり、水や空気を通す通路になります。畑には多様性が必要なことを「さとやま農学校」でも何度となく協調していますが、いきなり多様性と言われてもどうしたらいいか分からないでしょう。基本的にはアブラナ科、マメ科、そしてキク科をメインに多様性を育てていくといいです。このあたりの具体的なアレンジの仕方は「さとやま農学校」でもお伝えしています。
「さとやま農学校2020秋のショートコース」も、まだ少しだけ枠があります。いま述べたような基本形も動画も含めてお伝えします。