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柿渋づくりの復活へ

こんにちは。

 

 

神奈川・相模原(相模湖)で自然栽培の野菜やハーブを育てながら農的暮らしの講座を開催している「すどう農園」です。

3年前に猛烈な台風の直撃を受けて折れてしまった渋柿が、逞しく枝葉を伸ばしてだいぶ復活してきました。
何という不屈の生命力!
そうして今年は渋柿の実もついてきました。柿渋づくりが復活できそうです。
かつて柿渋づくりのための柿の収穫は、関東では9月1日ころと言われていましたが、近ごろは夏がだいぶ暑くなったことを受けて、10日ほど早めて8月20日か21日を予定しています。この日に柿をすべて収穫して直ちに柿渋づくりに入ります。伝統的な製法では数か月毎日かき混ぜて柿渋を育てるのですが、これがなかなか大変。なので今年は近年開発された方法、つまり圧力鍋を使って柿渋を早くとる方法にチャレンジしようと思います。
 
売るための柿渋ではないので量は少しでいいのですが、さて何に使おうかと考えています。渋み成分のタンニンは西洋では皮をなめすのに使われます。タンニンにはタンパク質を収斂させる働きがあるからです。渋みも実は舌の細胞が収斂することで感じるものです。葡萄酒の渋みを表現するのに「皮手袋のような」という言い方があるそうですが、つまりタンニンでなめした手袋も葡萄酒も同じタンニンに由来するからでしょう。もっともタンニンと言っても様々な種類があるので、まったく同じものではないと思いますが。

日本では皮をなめすこと自体があまりありませんね。そもそもこれほどの高温多湿の気候風土に合って皮工芸h亜あまり馴染まないのではないか、と友人が言っていましたが確かにそう思います。皮の靴でもベルトでも油断したらカビが生えるということは皆さんもご経験がおありでしょう。

 

と考えると、手桶か何かを渋く塗ってみたい。
でもその、塗ってみたいほどの手桶が、ないのですが。