さとやま農学校の修了生の皆さんと陣馬山に登ってきました。陣馬山は東京の高尾山から尾根伝いに来るルートもあり、都内からの日帰り山歩きでも人気があります。昨日のルートは藤野駅から車で少し行った栃谷方面からの登りでした。これだけ山に囲まれて暮らしているのに、ほとんど山登りはしません。いつも畑にいるせいか、自然の中でリフレッシュという気持ちがあんまりないのですね。今回の、お誘いいただいての山登りは本当に良い「リフレッシュ」になりました。山の懐に入ってみると自分がいつもいる「里山」という意味が改めて肌身で実感できます。里と山の間に暮らしていること、里の世界と山(森)の世界の二つのはざま、波打ち際で生まれる様々なものに囲まれて生かされているのだということ。里や山では時間の流れる単位が違います、片や数か月から数年単位、山では数十年から数百年のスケールで時間がリズムを持つ。世界にはいろいろな間尺、物差しがあるのだと改めて感じます。里の向こうには平野があって、そこでは早くたくさん、効率よく、価値を上げる、ということばかりが圧倒的になっています。そればかりではない世界を模索して農的暮らしを志向する人も増えてきました。どうすればいいと一方的な答えはないのですが、どれほどパソコンやイベントで情報収集するよりもこうしてゆっくり歩くときのほうが、間違いなくいろいろなことが腑に落ちてくることでしょう。私の農園も、そんなことを伝えていける場でありたいと、改めて思うわけです。
「さとやま農学校2020」はそろそろ締め切りますが、そのあとには初夏のショートコースもあります。
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