午前中は地元・秋葉神社の春の行事「火祭り」に使う松の根っこ「ヒデ」を掘り出す作業に参加しました。秋葉神社は全国にある「火伏の神様」です。毎年3月の火祭りは、短い時間ながら盛大に火を焚くので、遠くから藻人が来るようになりました(ただし駐車場は一切ありませんので相模湖駅から徒歩30分かかります)。松は脂分が多いので灯りにうってつけです。それゆえに「松明(たいまつ)」と書くのですね。昨今は山が荒れてしまっていますが、秋葉神社の裏山はとてもきれいに整備されていて、気持ちの良い空間でした。
上野写真はマツクイムシにやられた松。全国的にマツクイムシの被害は広まっていますが、これは生態系の移り変わってゆくプロセスなので、ことさらに農薬の散布などするのでなく、枯れた松を片付けておけば、そのあとにまた違う木が自然に生えてくるのを大事にするのが良いという意見もあります。マツクイムシが一方的に悪いという見方でなく、自然界の大きな循環を後押ししている役目なのかもしれません。そうして枯れたマツの根を掘りだしてお祭りの松明の材料に備えるのが今日のヒデ掘りです。
丁寧に整備された森を上り下りしてマツの枯れた株を探します。見つけた株の根元を掘って、傍の丈夫な樹にチェーンブロックを蒔いてから引っ張り出します。あとは担ぎ下ろしてマサカリで小割にして、火祭りまで乾燥させておきます。里山ならではの季節の作業でした。
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