こんにちは。
神奈川・相模原(相模湖)で自然栽培の野菜やハーブを育てながら農的暮らしの講座を開催している「すどう農園」です。
5月24日「街で自然農@世田谷ものづくり学校」の講座がありました。なんとも和やかな空の下での講座でした。
小さな命のそれぞれが健やかに芽を出しています。
今回の講座で改めて思ったこと。東京という土地の豊穣。
ここは東京しかも渋谷の目の前の池尻大橋ですから、ついつい大都会の面ばかり見てしまいますが、良くも悪くも地球上で類のないほど多くの人間を寄せて集めて織りなしてなお余りある、潤々とした精気がこの平野には満ち満ちているのだと、生れ故郷の深みを改めて感じています。
自然農の基本は、そこにある事象を五感で捉えることから始まります。あれこれと道具立てをするのでなしに、何がそこに存在するかを風や太陽や街並みも含めて感じる事。これはパーマカルチャーにもつながっていきますが、とりわけ都会で自然農をすることの意味は、そうした様々な事象が混然と存在していて、あるいはあるべき事象がぽっかり抜けていて、それらがどうつながっているか、いないかを感じ取ることです。ちょっと理屈っぽく言えば関係を確認する作業。あるべきはずの関係がぷっつり途切れていたり、うまくいっていない関係不全があれば、一歩引いて大きな目線から修復していく作業・・・というようなことをダンゴムシ一つからでも考えることができるのです。草の合間に種を蒔いてどうこう、という手先の話だけでなくて、そこが「東京の自然農」の面白いところでしょう。だから、小さな畑でも教えてくれることは無限です。
上の写真も、パッと見たところではよくわかりませんが、少しづつ解説しながらの作業です。アズマネザサのように、畑には邪魔なものでも、それは大きな目線では意味がある。どんな意味があるかをじっくり考えます。本で読むのと違って、リアリティがあるわけです。ここは動画でもお伝えしきれないコアですね。団粒構造になった土の豊かさや多様性、枯葉の香ばしい匂い、あれこれ。
厚い日中は日差しを避けて、石田紀佳さんによる梅仕事。無肥料・無農薬とは思えないほどきれいで大きな青梅です。これを煮詰めて梅肉エキスを作りました。古来からの万能薬。我が家にも控えています。皆ですりおろして、絞って煮詰めました。初夏の精気を凝縮した酸味に目が覚めます。
来月も講座があります。おそらくは宣言も解除になって、改めて広々とした東京の空を、たとえ雨でもなんでも(校舎があるので天気に関係なく開催します)感じていただきたいと思います。「街で自然農」の詳細はこちらのリンクからどうぞ。単発の参加もできますが、人数に限りがあるので、お早めにどうぞ。
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