こんにちは。
神奈川・相模原(相模湖)で自然栽培の野菜やハーブを育てながら農的暮らしの講座を開催している「すどう農園」です。
「首都圏から日帰りの農業体験・さとやま農学校2020」の畑で種取り用に保存してある固定種ホウレンソウの蕾がついてきました。以前のブログでも書きましたが、ホウレンソウは株ごとに性別があります。つまり雄株と雌株があるのですが、ところがさらに厳密にはホウレンソウは5種類の性別があるらしいのです。雄雌の中間系の株、そして中間よりは雄に近いか雌に近いものということで5種類。もちろん普段の栽培の段階では見分けがつくはずはありませんので、種取りをしようと思ったら、まずは元気そうな株を選んでおきます。そのうちのどれとどれが雄雌のカップルになるかは、今頃になるまでわからないのです。上の写真2枚は、だいぶ蕾がはっきりしてきました。
そもそも、どうしてホウレンソウには5種類も性別があるのでしょうか?これは知りようもないことですし、そもそも生物の探求の世界には「なぜ?」という疑問符は使えないものです。意外に思うかもしれませんが生物に限らず自然科学に在っては「なぜ?」という問いかけが成り立たないことが多い。「なぜ」を問い詰めると最後の最後は結局「なぜ世界はあるのか?」という疑問にまで行きつくからです。だから「なぜ?」という問いかけではなくて「どのようにして」を探求すべきなのだと、これはゲーテも夏目漱石も言っているようです。
というわけでホウレンソウに戻りますが、つまりどうして5種類も性別があるのかを問うても仕方がないのです。そうではなくて「5種類の性別でどうやって子孫を増やしているのか」を考えることが本道なのです。しかしそれも、色々調べても分かりません。誰もそのことに言及していないようです。
初夏に入るとアブラナ科ヲはじめ、冬を越してきた野菜たちの種取りの季節を迎えます。いま花盛りを謳歌している命をつなぐ季節です。「さとやま農学校」でも、数十種類の野菜の種取りをやっています。修了生も含めた受講生の希望者には、自宅での栽培用に種もお分けしています。 こんな時期こそ小さなプランターでも植木鉢でもいいので、手を動かして種を蒔いてみましょう。
「さとやま農学校・初夏のショートコース」は、6月いっぱいまで講座日を増やして、来られる日の選択肢を増やしました。お友達と交代で参加できるシェアグループ制度もあります。ご自宅に苗を持ち帰ってのプランター栽培のフォローもします。緑萌えるハーブ園でハーブの旬を味わってください。
「東京で農業体験をしたい」という方には「街で自然農@世田谷ものづくり学校」があります。渋谷から一駅。都心とは思えない素敵なエアポケット空間はパーマカルチャーの考え方をベースにデザインされています。花や野菜や果樹に癒されてください。「手仕事」の一人者で、とても気さくで楽しい石田紀佳さんの「てしごとワークショップ」で草木染なども体験できます。単発の参加もできます。
「仕事の帰りに家庭菜園や醗酵食のことを学びたい」という方には国分寺カフェスローにて「さとやま農学校@国分寺カフェスロー」があります。4月はオンラインで進めていますが、この先、種や醗酵素材でワークショップをしながら、皆さんの「都会でできる農的生活」をフォローします。
こんな時代こそ、前向きに第一歩を始めましょう。