こんにちは。
神奈川・相模原(相模湖)で自然栽培の野菜やハーブを育てながら、都会の皆さんに農的暮らしの楽しさと、里山の多様性を講座でお伝えしている「すどう農園」です。
今日は昨日の雨から一転しての畑日和でした。これが本来の10月ですね。でも明後日は11月・・・とボヤいても仕方がないから、とにかく今できることをやる。「さとやま農学校」の講座も、今日を入れてあと4日のみ。「そんなに残りが少ないの?」と驚かれるのですが、四季の移り変わりは早いのです。梅雨も猛暑も、その時は長く感じるものですが、過ぎてしまうとあっという間なのですね。一年も早いけれど、十年はもっと早い。若い皆さん、人生はあっという間だから、やりたいことがあれば日々を大事に、少しでも前に進むべし。
緑肥としてクリムゾンクローバーの種をまく
緑肥のクリムゾンクローバーの種をまいています。「さとやま農学校」でのマメ科の緑肥はセスバニアがありますが、セスバニアは非常に背が高いものなので、畑中に全面的に生やすわけにはいきません。セスバニアの使い方は、防風も兼ねて決まったエリアに蒔くものですが、クリムゾンクローバーは畑を低く広く覆ってくれる友達です。春先にハコベなどの柔らかい草と一緒に畑を守ってミツバチを招いてくれる様子は何とも祝福された気分になるものです。野菜によっては地面をひっくり返すように収穫するものもあるので、一瞬剥き出しになったたころにまたクリムゾンクローバーをまきます。クローバーの種まきって、気持ちがいいですよ。花咲か爺さんの気分です。今の時期、10月は種まきの時期なので「この辺に宇クリムゾンクローバが欲しいな」と思うところには少しづつ種をまいていきます。
ニラの株分けと定植
ニラやエシャロットなどユリ科の野菜を、この10月に定植します。しかし、今年は台風19号の影響で10月の作業がなかなかできなかったのです。例年の10月に比べて日照時間が3割しかないという大変な状況で、ほかの農家さんも悲鳴を上げています。できるだけのことをできる時にやる、これしかないですね。すでに花も散って種もこぼしたニラですが、種から育てるよりはこうして株で増やしていくのが楽です。気が付くとあちらこちらにニラが増えている風景は楽しい以上にニラの匂いでおなかがすきます。中華料理屋さんに入った気分。
無農薬・自然栽培のヤマイモの収穫
「さとやま農学校」恒例、ヤマイモの収穫もはじまりました。山の中に天然に生えている山芋が「自然薯」で、自然薯はめったに出会えないレアなものですが、私たちの「ヤマイモ」は種イモを買ってきて畑に定植します。山芋の種イモを春に植えれば、秋には立派なヤマイモができます。市販のヤマイモや仲間のヤマトイモなどは、線虫(土の中にいる生物)を退治するために栽培前にクロロピクリンなどの農薬を地面に打ち込んで殺菌します。センチュウは、たしかに厄介なものですが、多様な生き物が土の中にいる限り、其ればかり増えてしまうことはありません。土の中の世界は絶妙に生命のバランスをとってくれるのです。しかし、土壌消毒などしてしまうと、私たちオーガニックにとっては絶対的に大事な微生物との共生をゼロにしてしまいます。それどころか残留農薬の危険もあります。ビニールハウスのように雨の降りこまないところでは、なおさら農薬の集積・揮発の危険性が高いし、それは何よりも農薬を使う農家自身の健康に関わってくるのです。
ヤマイモ掘りは、毎年「さとやま農学校」の受講生さんたちを虜にします。農作業の収穫というよりは「採集」に近い感じがウケるのでしょうか。獲物を追い詰めていく感覚に近いですね。一本を掘り出すのに数十分、時には一時間以上かけて掘り出します。イモ類はジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、キクイモなどほかにもありますが、やはりヤマイモ掘りはちょっと次元の違う作業です。
自然栽培の収穫の秋@さとやま農学校
マイバッグにずっしり重たい、自然栽培の自給野菜の収穫とシェアです。ダイコン、カブ、ニンジン、ショウガ、サトイモ、ヤマイモ、コマツナ、ルッコラ、パクチー、キクイモ、落花生、サツマイモ、ケール、コラード、カーボロ・ネロ(黒キャベツ)などなど。皆さんも収穫は手慣れたもので、収穫の秋の醍醐味を堪能しています。なんといっても、春からずうっと通ってきた畑の野菜ですから、愛しくて美味しい。美味しいということの意味が五感でわかってきます。
固定種ダイコン「打木源助」の収穫
固定種ダイコンとして人気の高い「打木源助」の収穫もはじまりました。少しずんぐりと短めの体形は、今の家庭用には食べきり感があって好まれますね。今年は「在来ダイコンの間引き」にも書いたように夏の猛暑と長雨で虫が多く、ダイコンには受難の年です。農学校では「打木源助」と「おおくら大根」を育てています。だいぶ寒くなってきたので、ダイコンは、毎日でも食べたいですね。
「首都圏から日帰りの農業体験・さとやま農学校」の2020年コースの現地説明会は、11月から始まります。「とりあえず、どんなところか見てみたい」という方は、どうぞお越しください。本講座のお申し込みをいただいた方には、講座の始まる前から様々なお楽しみ特典があります。
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