さとやま農学校2019コースも最終コーナーに入りました。
夏の名残と秋の収穫、そして来年に向けての地ごしらえが平行して進みます。
皆さんも、すっかり作業に手慣れた様子ですが、新しく覚えることもまだあります。
8月後半から蒔き続けてきた苗も、おおむね定植が終わりました。
今年は残暑と台風で、妙に虫も多く、ダイコンなどは被害も受けました。
野菜作りにパーフェクトはありません。
特に今の時代は気候変動も大きく、予想しない状況になることも多いのです。
そんなときこそ、小さな農、自給の農は小回りが利きます。
何度かに分けて、色々な品種・作目を試し、強く生き残った者を種を採る。
土はできるだけ剥き出しにしないで、土の中に宇宙をつくる。
そんな昔ながらの方法が一番の最先端かもしれません。
収穫は皆さんでシェア。
さとやま農学校は、いわゆる一坪菜園のように区切っているものではなくて、広大な畑を一緒に作って一緒に収穫してシェアします。だからカボチャのように広い面積を取るものも作れます。秋になると秋ジャガイモ、サツマイモ、キクイモ、サトイモ、エビイモなどの炭水化物系が増えてきて、さらにカブやニンジンなどの根野菜も加わると、結構重たいものになりますね。
シカクマメは、聞きなれない人がまだ多いですね。
私が農学部の学生だった数十年前に、恩師の教授が東南アジアで遺伝子資源の収集に行って、このシカクマメの種も含まれていました。
名前のとおりマメ科の植物ですが、花も含めていろいろな部位が食べられるところから、
「これはいずれ注目されてくることだろう」とおっしゃっていましたが、
なかなかいまだに日の目を見ない野菜です。
沖縄で「うりずん」という名前でだんだんポピュラーになってきたくらいでしょうか。
しかしシカクマメは、くせがなくて料理しやすいものであり、しかも秋の端境期に実ってくれる貴重な野菜でもあります。もっと大事にしてほしいと思って毎年「さとやま農学校」で広めています。
キクイモの収穫もはじまりました。
北アメリカ原産で世界中に外来種として広がるのは、何しろ繁殖力がすごい。
農家的には、これほど簡単な野菜はない。
ただし栄養成分のイヌリンはコンニャクのグルコマンナンと同じように、人体で消化されることなく排泄されるので食料としては価値がありません。それがかえって今は糖尿病の方々に用いられるようにもなっているのでしょう。
キクイモの食べ方は、まずはジャガイモと一緒にポタージュが簡単でお勧めです。
スライスしてフライにしてもよし、軽く湯がいて温野菜サラダもよし、色々と便利なのです。
ただし、土をよく耕しておかないと凸凹のイモになって、土を落としにくくなります。
このキクイモの収穫は、子供でもできるので、「さとやま農学校」では子供らが掘り返して焚火で焼いて食べていたりします。一年通うと子供たちもそれくらいに逞しくなります。
お申し込みをいただいた方には会員特典があります。
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