こんにちは。
神奈川・相模原で自然栽培のハーブや野菜を育てている「すどう農園」です。
「さとやま農学校ショートコース」の皆さんと一緒に蒔いた種が出てきました。
残暑も日中は残っていて、ショートコースが始まる前の8月に蒔いたダイコンなどはかなり虫にやられてしまって、本日はまた別のダイコンを蒔きました。これで3回目です。
以前は、この彼岸の時期にこんなに虫がいなくて、ダイコンなどもほとんど苦労せずに育ったのですが、数年前からなにかリズムが狂う、変な感じです。
仲間の自然栽培の農家と情報交換をしながら品種を選び、まき時を選び、今までは使う必要のなかった防虫ネットなど使いながらの畑仕事。
それでも秋空は気持ちがよくて、この仕事はやっぱりいいものだと思える季節です。
上の写真はミニキャロット。
普通の五寸ニンジンなどは、9月に蒔いたら収穫は翌年の春になってしまいますが、これらは一口サイズの可愛いものなので、年とか年内に収穫できるタイプです。ちなみに普通のニンジンは小さいうちはひょろひょろに細くて食べるところはありません。こうした品種は小さくても太ってくれるのが大事なところ。なかなかミニキャロットは固定種がないのですが、ヨーロッパの固定種を見つけて蒔きました。
来年の春には、種取りまでしたいものです。
ホウレンソウは固定種を二種類。
「日本ホウレンソウ」と西洋系の「ちぢみホウレンソウ」
後者は日本の種苗会社も品種を出していますが、交配品種ばかりなので、スペインの固定種を使いました。葉を広げて育つので面積当たりの収量は少ないのですが、霜に当たった後の甘味、食感はとても幸せな気持ちになれます。
以前も書いたようにホウレンソウの性別は雌雄の株それぞれと、その中間系が3種類、合わせて5種類の性別があります。どうしてかは、どこの本にも書いていませんが不思議なことです。春先になったら、雄株と雌株を見分けて受粉させ、種を採ります。以前にとった種があまり調子が良くなかったので、来年の春にまた最初からやり直しです。
ケールなどのアブラナ科の仲間も、これから涼しくなるにつれて、きれいな葉を伸ばし始めます。まだまだ青汁のイメージばかりが強いですが、実はものすごく品種があって、色合いや葉のカールの様子など、実に美しいものがたくさんあります。
雪や霜には強いですが、乾燥した木枯らしはあまり好みません。
11月に入ったころには風よけの麦を蒔き、クリムゾンクローバーも混蒔きして、冬の畑を風や乾燥に負けないような賑やかな場所にしてもらいます。
まだ小さいビーツ。
冬の食卓を彩る名優です。
この野菜の赤は、寒い夜にとても嬉しい。
ビーツの食べ方といえばやはり赤い色の鮮やかさを活かした形にしたいですね。
赤いカブやダイコンの色成分のアントシアニンと違って、ビーツの赤は熱でも色が褪せないのでポタージュにもいいですね。
発芽率があまりよくないため、直まきだとムラが出やすいので、セルトレイで発芽させてから定植します。ひと手間かかるのですが、そうする価値はあります。
北海道で作られる「甜菜(てんさい)」はビーツの中の糖分が高いもので、いわゆる「シュガービーツ」と呼ばれていて、こちらでつくるビーツは料理用の「テーブルビーツ」と呼ばれます。キャンディーみたいな断面のビーツもありますが、今回はオーソドックスなダークレッドを育てています。ちなみにビーツはフダンソウの仲間なのでスイスチャードも親戚です。
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