こんにちは。
神奈川で自然栽培と農業体験を開催している「すどう農園」です。
今日は梅の剪定です。
梅は蕾をつけるのが早い。
栗や柿よりも早いどころか、同じバラ科の桜や桃よりも早い。
なので「梅は年賀状を書く前に剪定しろ」と言われます。
年を越せばぐんぐんとつぼみにエネルギーが行くので、
落とすべき枝や蕾は、その前に間引きしてしまわないともったいないのです。
自然栽培の剪定の仕方は、一般の果樹の剪定とは違います。
基本は「ホルモンの流れとバランスを重視した枝づくり」にあります。
「作物づくりは土づくりから」
これは農業の基本ですが、それは植物の外側から健全な生育環境を整える、
という意味ですね。
ところがホルモンは、あくまでも内発的なものです。
つまり植物の体内で作られるものであって、外から与えるものではありません。
そこで、剪定の仕方を工夫することで、いくつかある植物ホルモンすなわち、
ジベレリン、サイトカイニン、オーキシン、エチレンなどのバランスを整えていくのです。
具体的には「立枝(徒長枝)」を活かすということです。
一般的ま剪定では徒長枝は間引きます。
あるいは先端を切り詰める(切り返し剪定)ことで側枝を伸ばす。
ところがホルモンを重視する剪定では、あえて徒長枝を残します。
切り返しもしません。
そうすることでまずはジベレリンとサイトカイニンを枝の上部に送り込み、
葉の展開を促したところでオーキシンを作り出し、それを今度は根に転流させる。
オーキシンは根の発育を促すホルモンなので、こうして健全な根が伸びて、結果として
元気な樹勢になり、収量につながるというのが大きな流れです。
果樹の栽培では「隔年結果」といって、一年おきに豊作と不作が繰り返すことが多く、
それが果樹栽培の課題の一つなのですが、さて梅が豊作だった今年から、
翌年(2019年)は、どんな結果を見せてくれるでしょうか。
正月明けの1月6日には「さとやま農学校」の課外講座として、
皆さんと剪定講座を開催します。
青空を見上げて枝を切るのは、楽しい作業です。
1月のきりっと晴れた空そのものを切っているような気持ちになれます。
最新の講座の情報は「すどう農園」のHPから、ご覧ください
https://www.sudofarm.net/courses/
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