ムクロジの実を頂きました。
サポニンを含む実は、全国で洗濯や洗髪に使われたものです。いま再び商品化されているようですが、こうした工芸作物は、ロウの原料になるハゼの木も高級油の椿も、ほとんど使われなくなりました。
中尾佐助博士によると、ムクロジの分布はインドから日本に至る養蚕地帯に重なるそうです。おそらくは絹を洗うのに親和性が良かったからだろうと推察なさっています。これが東北からさらに中国方面になるとマメ科のサイカチが取って代わるとも。
お正月の羽つきに使われていたのもムクロジです。
耳元で降ると乾いた音がして、笑っているよう。
この子たちが発芽して苗木になるのは相当の時間がかかりそうな気配ですが、去年の秋に拾ったトチの実とあわせて、ハウスで見守ります。
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糀谷通男 (木曜日, 16 5月 2024 16:16)
私の生家には大きなムクロジがあります。目的は例幣使か日光東照宮に参内のおり、我が家はそうした公家さんが宿泊する家柄だったらしく。ムクロジが植栽されています。
玄関は公家の駕籠がそのまま上がり履物を履かずに中之間から座敷、奥座敷へと上がる作りでした。
現在は改装してガラス戸が付きましたが、私の子供のころは扉がないものでした。
詳しい資料はないのですが衣服を洗うためにムクロジが植栽されていたのだろうと思います。
直径約1m、凡そ高さ20mの大木です。
すどう農園 (木曜日, 16 5月 2024 19:16)
コメントをありがとうございます。
20mとはすごい大木ですね。
末永く、ムクロジの大樹が、ご生家を見守ってくれることを願います。