我らが日々の 御やしなひを 今日あたへたび給へ
(主の祈り 天正使節団)
原意はパンのことでしょう。
私たちが口にして命になるものを
「御やしない」とあてた先人の、ここまで優しく広い言葉を他に識りません。
農家に住み込みの研修生から一転して東京のパン屋さんに入れていただいたのが、ちょうど今頃の季節でした。
ケーキやシュトーレンで目が吊り上げるほど忙しい先輩方の背中に
「ちょっと一服してサンドイッチでも買ってきましょうか?」
と見事に場違いな提案をして誰も応えてくれなかったのは、それはそうだ。
まあいいや、こうやってこねたり焼いたりするのも「御やしない」であるよな、と独りごちで働いたものでした。
久しぶりに石窯パンのワークショップをします。
町田の「大谷里山農園」さんにて。
詳細とお申し込みは主催の小鳥喫茶室さんのサイトからどうぞ。
https://atelier-cotori.com/?p=285
ふだん焼けない3~5キロくらいの玉をごろりと相手にします。
これくらい大きいほうが、パン生地の生きてる感覚がわかりやすいのです。
フランスパンだけでなくライ麦パンも使って、重い生地の焼き方にも慣れてみてください。
小さなオーブンで美味く焼けないとお嘆きのあなた、それでも焼き方はあるのです。
生地が生きて変わってくる様子、匂い、温かさ、ふくらみ、愛情etc
まずは五感をひらいて基本形をじっくりやりましょう。
写真は今年の1月の「さとやま農学校」自主講座の石窯パンです。
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