農夫の石窯パン3回目(通販さとやまパック限定)

Pain paysant (パン・ペザン)

さとやまパック限定の「農夫の石窯パン」3回目はトマトです。
トマトピューレで捏ねました。

ピューレは、夏のトマトを大鍋に5時間以上、4倍の濃さまで煮詰めたものです。
糖度は16になるまで煮詰めるのですが、それ以上煮詰めると焦がす危険が大きくなる。そんなぎりぎりのレベルです。

糖度と言っても、トマトの場合には果物のような果糖はありません。
アミノ酸の旨みも含めた数値になります。
その年の、あるいは月々の天候の具合でピューレの味わいも違ってきます。ワインでは「テロワール」と表現しますね。どの都市のどの畑で採れたワインであるかという大事な事柄ですが、同じことはこうした農産加工品にも当てはまります。

そんなピューレだけで捏ねたパンです。
もとパン屋として分かるのですが、これは普通のパン屋ではコストがあわない。つくれません。
うちも「パンだけ売って欲しい」と言われることもありますが、丁寧にお断りしています。
あくまでもパンは四季折々の流れの中にあるもので、だから四季折々を丸ごと受け取って欲しい、そう願っての「さとやまパック」なのです。

彼岸を過ぎたらまた種まき。
梅雨が明けたらまた収穫。
煮詰めたビンを、冬になったらまた取り出して。
春夏秋冬の巡りのなかで、パンもあります。