江戸の農事暦から

地元、相模原の農事暦を読んでいます。

江戸末期・天保八年(1837年)の農家・小川家の文書には今の東京・八王子市場の相場が克明に記してあるのですが:

たとえば当時の一両で取引される米が二斗三升五合、つまり六五キロくらい。
皆さんの買っているお米は1キロいくらでしょうか?
一両の価値は江戸の各期で変わるそうですが、いまの米の単価を掛け算してみれば、逆に1両の価値観が分かりますね。だいたい一両が2~3万円のところでしょうか。

市場で取引されるものは米・麦・小豆がほとんどで、唯一の野菜が大根一本25文とある。いつも言っていることですが、そもそも野菜は商品ではなかったのです。
野菜が売り買いされるようになったのは歴史の中でつい最近のことなのでしょう。

さて、天保の変動レートでは1両が6000文くらいだから、大根240本で米65キロ。
すなわち米1キロで大根4本弱。
今どきの小売価格とそんなに変わらないな。

ちなみに
「正月四日(旧暦)の仕事初めには恵方から山に入り、鍬はじめも恵方の畝から起こすべし」とあります。
今どきの恵方巻商戦には絶対に乗らないけれど、こう書かれると恵方も大事にしなければ、と思う。

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