2023 種の一覧

さとやま農学校2023コース(10期)で栽培する野菜・ハーブなどの種苗の一覧です。
すでに生えているものは割愛してあります。ここに挙げただけでも、かなりの種類と量になります。さらに農学校とは別に「すどう農園」の別の畑で育てている樹木や、里山に自生している薬用植物や山菜などを加えると膨大・多様です。何がどこにあるか、2023年のうちに全体を記録して、できるだけ皆さんと共有できるようにしたいと思います。そのことも含めて、内容は折々に更新します。


★野菜・穀物の種(品種)

 

★トマト 

中玉サンティオ 自家採種 長らく自家採種を続けてきた品種ですが枝葉が茂りやすい(暴れやすい)。昨今の多雨のなかでは収穫量がいまひとつなので2023年は参考程度の本数にします。

 

中玉(細長)サンマルツァーノ イタリアントマト。あまり草姿が高くならない。固定種なので自家採種できる。

 

小玉 自生え(自家採種) パープルラウンド 、ステラ どちらも簡単。挿し芽の増やし方も覚えてください。

 

大玉 世界一 自家採種。ハウスでの栽培。「一本仕立て」の整枝法のサンプル程度の本数にします。

 

★キュウリ

四葉(すーよう) 十年以上、自家採種を続けています。安定した育ち。

 

★かぼちゃ 数種類つくります。カボチャは品種感で交雑しやすいので、タネと利用は日本カボチャのみ別の場所にはなして育てます。季節もずらします。


日本かぼちゃ ねっとり系 煮物に向く。自家採種・固定種

西洋かぼちゃ ほっくり系 収穫後、数日から数ヶ月をおいて熟成させて食べる 購入種子(固定種) 

 

★メロン 9期の仲さんから頂いたものから種を取りました。

 

★ピーマン 熟して赤くなる固定種。こぼれたねから自生えしたものを育てて、昨22年に自家採種しました。

 

★株ネギ 株が増えていくので、種取りは不要です。

 

★ジャガイモ 春秋連続で栽培できるアンデスレッドのみ自家採種しています。その他は種ジャガイモを購入します。

 

★ニンジン  固定種「黒田五寸」を自家採種しています。

 

★ダイコン 固定種「練馬大根」を自家採種しています。

 

★カブ 大野紅カブ 固定種・自家採取 秋蒔き
    金町こかぶ 東京の固定種 春秋に2回蒔きます

 

★ビーツ 夏に種取りし、秋に蒔きます。

 

 

★古代赤米 国分寺の赤米プロジェクトから分けていただいて4年目です。陸稲(おかぼ)なので畑で育ちます。

 

★大麦 自家採種 麦茶にします。アブラムシの天敵を増やすバンカープランツとしても大事。

 

★大豆 津久井在来 市町村合併前は津久井郡だった相模湖地域の在来大豆です。 自家採種

 

★モチキビ この地域で伝統的に栽培されてきました。収穫してからの作業も手間がかかりますが大事な作物です。固定種

 

★和綿 有志の皆さんによる「和綿サークル」が育て、収穫後の手仕事まで続けます。
水先案内は岸田紀子さん、手仕事も含めて、非常に植物世界に造形の深い方です。
今年の初回の活動は1月28日(土)だそうです。詳しくはまた告知します。  

 

★その他、いろいろな種子を自家採取あるいは固定種を購入して育てます。お勧めの種やさん(オンライン)は下に紹介しました。   

★ハーブの種と苗 すでに育っているものは省略 

 

品種が多いので、農学校と自主畑のガーデンとで振り分けながら育てます。どこに何があるか、皆さんにわかりやすいようにしていきます。
本講座では、ハーブのケアまでなかなか時間が取れないのですが、講座の放課後や講座以外の自主練などで、どうぞたっぷり触れ合ってください。ハーブの仲間は、香りも良いうえに花も可愛らしい物が多いので、ゆっくり手をかけるのが愉しいです。初夏などは、朝から夕方まで時間の経つのを忘れます。

そうしてハーブそれぞれの使い方・楽しみ方を知ってもらいながら、皆さんで情報を共有できる形をつくることが、2023年の課題と思っています。

今年の2月19日(日)のプレ講座では、1期の川口三枝子さん(ハーバリスト)による、簡単なハーブティーのワークショップも含めての種まきをします。プレ講座の翌日の20日(月)は、旧暦の閏月(うるうづき)の1日、つまり新月です(旧暦は毎月の1日が新月です)。新月の種まきは、なかなか発芽率も育ちも良いですよ。

 

①種をまくもの
レモングラス     
ルー(ヘンルーダ)

ホワイトセージ

コモンセージ

ジャーマンカモミール こぼれ種が自主畑のガーデンに自生
アサツキ・ニラ・チャイブなどヒガンバナ科 コンパニオンプランツとして多量に増やす

フラックス(亜麻・リネン)

マロウ

セントジョーンズワート

ルバーブ 秋蒔きも可

アーティチョーク 農学校にあるのはカルドン(野生種)なので可食部が少ない

ゴマ

ニゲラ 

ホーリーバジル(トゥルシー)

ペパーミント

イタリアンパセリ
パセリ
コーンフラワー
ポピー(コクリコ)

 

②苗を植える・苗から増やす

パチュリ

フェヌグリーク

マートル

ゴッコラ(ツボクサ) 9期の仲さんから頂いた石垣島の苗あり。
           冬越は鉢上げ・室内

アマチャ 

ゼラニウム・ブルボン

 

フィーバーフュー
クレソン       沢に自生しているので、水場に植える

 

②挿し穂・株分けで増やす

ラベンダー(ラバンディン) 川口三枝子さん(1期生・ハーバリスト)から挿し穂をいただく。2月19日に挿す

エキナセア 株分け

ホースラディッシュ

ホップ

モナルダ(タイマツバナ) 小さな株が農学校に自生

ワイルドストロベリー

ブラックベリー

スグリ(グーズベリー)

ヤロー        株分けで増やす

フェンネル 挿し穂で増やす

ミョウガ(半日陰)

ミツバ 自生株を移植

カキドオシ 自生株を移植

エルダーフラワー 挿し木で増やす

アケビ つるを工芸用に使う

 

③苗木

銀木犀(金木犀はすでにある)

万両・千両
グレープフルーツ

 


★すどう農園で購入している種苗会社

 

グリーンフィールドプロジェクト 
有機認証の種子に限定しています。種子の量を少なく抑えて、その分安くしてあるので、自給菜園の初心者にはおすすめです。

 

国際自然農法センター 自然農法の草分け的存在です。それぞれの品種の育て方も詳しく説明してあり、また質問すればサポートもしてくれます。

 

畑懐(はふう) 種市以来のお付き合いです。在来の固定種がメインです。ちなみに、22年に蒔いたニンジン「黒田五寸」は非常に発芽率が悪かったです。黒田五寸は農学校でも自家採種しているので、自家採種が発芽不良だったときのバックアップ用に購入したのですが、結果は真逆になりました。滅多にないことですが、こんなこともあります。

 

ナチュラルハーベスト イタリア・フランスの野菜やハーブ・花の種を直輸入。固定種やエアルーム、バイオダイナミック認証の種子なども多い。珍しい野菜やハーブもあり、種類も豊富。一袋あたりの種の量はかなり多め(ヨーロッパの畑は広いのでしょう)。ここは品種ごとの説明コピーが絶妙で、ついあれもこれも欲しくなるけれど、種の単価が高いので注意。

 

マルシェ青空  世界中の珍しいハーブや薬草その他の種苗を扱う。膨大な種類があるのでワクワクするけれど、かなり難易度の高いものもある。すどう農園も相当お金を使ってしまいました。

 

日野春ハーブガーデン ハーブの老舗。山梨なので車で実店舗まで行くこともできる。

 

★市販の種を買う場合のポイント
1 種の袋の裏側を見る 

種子消毒がしてある場合には必ず「チウラム粉末1回」のように表示されています。
種子消毒がされていない場合には「種子消毒をしていません」もしくは表示なし。

ポット苗については、苗が並べてあるトレイに消毒履歴がシールなどで記載されています。分かりにくい場合には店頭で尋ねれば教えてくれます。販売者には教える義務があります。ホームセンターなどの市販の苗は、ほぼすべて消毒してあると思ってください。

 

2種の表面・品種名について

「タキイ交配」などと「交配」がついているものは交配品種。一代雑種とばかりは限らず、更に一代雑種同士をかけ合わせた交配品種もあります。交配品種そのものが悪いわけではないのですが、校舎はとりわけ種取りを試みると、親世代とは違うものが色々と出てきます。種取り(固定)はしにくいと思ってください。

「タキイ育成」のように「育成」と書いてあるものは選抜を繰り返した固定種です。種取りしやすい。

 

3ニンジンの「金美EX」のように最後にアルファベットのつくものは雄性不稔のことが多い。つまり雄しべがインポテンツ(生物用語で不稔と言います)なので自家採種(種取り)はできません。他の品種(雄しべが稔性をもったもの)と組合わせて受粉させます。もちろん親とは違うキャラクターになります。

 

★最後に大事なこと 地元に小売の種屋さんがあれば大事にしてください。今やホームセンターや通販に押されて、どこの種屋さんも経営が厳しいのですが、その地域の昔ながらの風土をとても良くご存です。種のまき時や育て方など、その地域ならではの特徴を、顧客の農家さんたちから収集しているので、経験の蓄積は膨大です。相模湖でも古い農家さんが店を畳んでしまって、それはとても残念です。オンライン通販ではありえない、地域の宝です。